「デザイナーになりたいけれど、Webとグラフィックどっちがいいの?」 「未経験から最短でプロになるには何をすればいい?」
ネットで調べれば調べるほど、選択肢が多くて迷ってしまいますよね。
こんにちは。デザイナー歴25年、現在はデザインスクールの講師を務めている「りす先生」です。私自身、かつては専門学校を3ヶ月で中退し、独学と現場で必死にスキルを磨いてきた「遠回り」の経験があります。
結論から言うと、今の時代、未経験から最短で「稼げるデザイナー」を目指すなら、まずはWebデザインから学習を始めるのが正解です。
本記事では、Webとグラフィックの決定的な違いから、25年のキャリアで確信した「後悔しない学習順序」までを徹底解説します。
デザインは一生物のスキルになるよ!
デザイナーへの第一歩!まずは「進むべき道」を知ることから
「デザイナーになりたい」と決めたとき、多くの人が陥る罠があります。それは、いきなりソフトの操作を覚え始めたり、なんとなく有名そうな学校の資料を請求したりすることです。
私はこれまで25年間、デザインの世界に身を置いてきました。広告代理店での泥臭い現場から、現在のデザインスクール講師まで、多くの「新人」を見てきて確信していることがあります。
最短でプロになるコツは、最初に「どの山(ジャンル)に登るか」を明確に決めることです。
かつての私は、この「入り口」で大失敗をしました。高校卒業後、何も考えずにデザインの専門学校に入学したのです。
今思えば、当時の私は「手段」と「目的」が入れ替わっていました。
- 時間がもったいない: 学校が遠く、往復の通学時間で1日が削られていく。
- お金がもったいない: 高額な学費を払うために深夜までバイト。授業中は眠くて集中できず、本末転倒でした。
- 未来が見えない: 当時は就職氷河期。「卒業しても希望の職に就けるのは1割」という現実に、高い投資をする意味を見失いました。
今の時代、私のような遠回りをする必要はありません。効率よく、賢く学ぶためには、まず「Web」と「グラフィック」の違いを正しく理解し、自分に合った道を選ぶことからスタートしましょう。
私は専門学校に自分のバイト代で行ったので、辞めることも自分の責任でした。
徹底比較!Webデザインとグラフィックデザインの違い
「デザインをする」という点では同じですが、Webとグラフィックは「野球とサッカー」くらいルールが違います。まずはこの比較表で、全体像を掴んでください。
| 比較項目 | Webデザイン | グラフィックデザイン |
|---|---|---|
| 主な媒体 | インターネット | 紙・印刷物 |
| 主な目的 | 集客、クリック、購入、情報の更新 | 認知、信頼、ブランドの世界観構築 |
| 主な制作物 | ホームページ、LP、ECサイト、SNS画像 | チラシ、ポスター、パンフ、ロゴ |
| 必須スキル | Photoshop、Figma、Canva、HTML/CSS | Illustrator、Photoshop、InDesign |
| 学びやすさ | 案件や多様な働き方に直結しやすい | デザイン基礎からしっかり学べる |
Webデザインは、クリックやスクロールといった「ユーザーの反応」が前提です。一方、グラフィックは「一瞬で視覚に訴え、記憶に残す」ことが最大の使命です。
どちらも「デザインの基礎(配色・レイアウト)」は共通していますが、「どこに力を入れるか」が180度異なります。
WebデザインはPhotoshopやFigmaが主流だけど、私はIllustratorでデザインしています。
Webデザインとは
Webデザインとは、 インターネット上で閲覧されるコンテンツのデザイン のことです。企業のホームページや商品販売用のランディングページ、ECサイトの商品ページ、さらにはSNS投稿画像やYouTubeサムネイルまで、オンラインで目にするビジュアルの多くはWebデザイナーの手によって作られています。
パソコンやスマホで快適に見えるように設計することが求められ、見た目の美しさだけでなく、ユーザーが「どのように行動するか」を考えた導線設計が大切になります。
主な制作物
- 企業や店舗のホームページ
- サービスのランディングページ(LP)
- ECサイトの商品ページや商品画像
- SNS投稿用の画像
- YouTubeのサムネイル
使うツール
- Adobe Photoshop
- Figma
- Adobe XD
- HTML/CSS知識
- Canva
- データで管理できるため更新や修正ができる
- 集客やマーケティングとの結びつきが強い
- デバイス(スマホ・PC・タブレット)に合わせたレスポンシブ対応が必要
Webデザインは当面、成長が続く分野だと思います。企業のDX推進、ECサイトの増加、オンライン教育市場の拡大など、デジタル化の波は止まりません。ただし、NoCodeツールやAIデザインツールの普及により、単純な作業は自動化される可能性があります。
そのため、マーケティング知識やUI/UX設計力、コーディングスキルなど、付加価値の高いスキルを身につけることが重要になります。また、スマホファーストの時代が続く中、モバイル対応やアプリ設計のスキルを持つデザイナーの需要は特に高まっていくでしょう。
未経験からWebデザイナーになるには?「ユーザー視点」と「デジタル知識」を磨く
Webデザイナーとしてデビューするために必要なのは、単に「綺麗な絵」を描くことではありません。クリックされ、最後まで読まれるための「設計力」が求められます。
最近では、Webサイトのレイアウト設計にはFigmaが主流になってきています。共同編集がしやすく、プロの現場では必須。やはりメインはPhotoshop。バナー制作や写真加工に使います。この2つを「手足のように動かせる」まで使い込むことが第一歩です。
「デザインだけやりたい」という人も、Webの仕組み(HTML/CSS)を知らなければ、実装不可能なデザインを作ってしまいます。自分でゴリゴリ書けなくても、エンジニアと共通言語で話せるレベルの知識は、プロとして不可欠です。
Webは「結果(コンバージョン)」がすべて。ユーザーがどこで迷い、どこをクリックするかを予測する「UI/UXデザイン」の考え方を学ぶことで、あなたのデザインの価値は一気に跳ね上がります。
Webデザインはこんな人におすすめ
- 在宅・リモートで働きたい
- 副業から始めたい
- 将来的に独立・フリーランスを考えている
- 安定した収入が欲しい
- 新しい技術を学ぶのが好き
- マーケティングに興味がある
Webを学び始めてから、案件の幅が一気に広がりました。今は個人でも企業でもWeb集客が必須なので、学ぶなら現実的にWebが最優先だと実感しています。
グラフィックデザインとは
グラフィックデザインとは、主に 紙媒体に印刷されるデザイン を扱う分野です。街中のポスターやお店のチラシ、会社案内のパンフレットや名刺など、身近なところで目にする多くの「印刷物」がグラフィックデザイナーの仕事。
デザインの役割は「伝えたい情報を、わかりやすく魅力的に届けること」。見た人が一瞬で理解できるように、文字の配置や色の組み合わせ、写真の使い方などを工夫して作られます。
主な制作物
- チラシ、ポスター
- パンフレット、カタログ
- 名刺、ショップカード
- 雑誌の広告ページ
- パッケージデザイン
- ロゴ制作
使うツール
- Adobe Illustrator
ロゴ・レイアウト制作の定番 - Adobe Photoshop
文字・写真加工や合成に必須 - Adobe InDesign
冊子や雑誌のレイアウト用
- 視覚的にインパクトを与え、ブランドイメージを強化できる
- 印刷の知識(色の扱い、紙の種類、加工方法)が必要
- デザイン基礎(レイアウト・配色・タイポグラフィ)を徹底的に学べる
グラフィックデザインは、印刷業界全体の縮小という課題を抱えていますが、完全になくなることはありません。特にパッケージデザインやブランディング分野では、物理的な商品がある限り需要は続きます。
また、デジタル化が進むほど、逆に「手に取れる美しいもの」への価値が高まる傾向もあります。ただし、単純なチラシ制作のような案件は減少傾向にあり、より専門性の高い分野にシフトしていく必要があるでしょう。
地域密着型の仕事や、高級ブランドの印刷物など、「デザインの質」が重視される分野では今後も需要が見込まれます。
未経験からグラフィックデザイナーになるには?「造形力」と「印刷の専門性」を極める
グラフィックデザインは、すべてのデザインの「根っこ」です。Webのように動かないからこそ、一瞬で目を引く「圧倒的なビジュアルの完成度」が求められます。
グラフィックの命は、ロゴやレイアウトを自在に操るIllustratorです。ベジェ曲線を完璧にコントロールし、ミリ単位の細部までこだわり抜く技術は、プロのグラフィックデザイナーとしてのアイデンティティになります。
「近接・整列・反復・コントラスト」という四原則を、呼吸するように使いこなす訓練が必要です。特に「文字(タイポグラフィ)」の扱いは、グラフィックデザインの醍醐味。フォント一つでブランドの格を決める力を養います。
画面上の色と、実際に印刷された色は異なります。CMYKの色の扱い、紙の質感、特殊加工の知識など、「物理的な仕上がり」をコントロールする専門知識こそが、この職業のプロたる所以です。
グラフィックデザインはこんな人におすすめ
- デザインの基礎をじっくり学びたい
- 形に残る物作りがしたい
- ものづくりが好き
- 印刷業界で働きたい
- 地域密着型で働きたい
- アートディレクターを目指したい
私自身も最初はチラシやパンフレットなどのグラフィックから学びました。構成力や配色のセンスを磨くのにとても役立ち、今のWebデザインの仕事にも活かされています。
どちらを学ぶべき?タイプ別チェック診断フローチャート
👉 YES → Q2へ
👉 NO(まずは表現力を磨きたい) → グラフィックデザイン
👉 YES → Webデザイン
👉 NO(企業や広告代理店で働きたい) → Q3へ
👉 デジタルが得意 → Webデザイン
👉 紙や印刷物が好き → グラフィックデザイン
👉 まずは Webデザイン で実務スキルを身につけて収入に直結
👉 余裕が出たら グラフィックデザイン で差別化
私が今、知識ゼロからデザイナーを目指すなら「間違いなくWeb」を選ぶ理由
診断の結果、どちらに惹かれましたか?もし「まだ決めきれない」「失敗したくない」と迷っているなら、25年業界を見てきた私から一つの答えを提示します。
私が今、スキルもコネもない状態からスタートするなら、間違いなく「Webデザイン」から始めます。
なぜ、これほどまでにWebを推すのか。それには現実的な4つの理由があります。
1. 案件の供給量が圧倒的(仕事に困らない)
今やどんな小さな個人商店でもWebサイトやSNSでの発信が不可欠です。「チラシは作らないけど、インスタの画像やホームページは必要」というクライアントが世の中に溢れています。この「需要の差」は、未経験者が仕事を得る難易度に直結します。
2. 「副業」からスタートできるリスクの低さ
グラフィックデザイン(特にロゴやパッケージ)は、責任が重く、未経験がいきなり請け負うにはハードルが高いもの。一方、Webデザインなら「バナー1枚」「SNS画像1枚」といった数千円〜数万円のスモールステップの案件が豊富です。学びながら早期に収益化を経験できるのは、挫折を防ぐ最大のポイントです。
3. 「理想の働き方」への最短距離
在宅ワーク、フルリモート、フリーランス。こうした自由な働き方と最も相性が良いのがWebデザインです。データ納品が基本であり、物理的な印刷工程に縛られないため、家族との時間や場所の自由を確保しやすいのが魅力です。
4. AI時代でも「伸びる市場」に身を置ける
「AIに仕事を奪われる」という不安を耳にしますが、Webデザインの本質は「集客の仕組み作り」です。AIを使いこなして効率化しつつ、クライアントの売上を伸ばす設計ができるデザイナーは、今後さらに重宝されます。
今のどこに居ても、デザインを仕事にできる環境は羨まし過ぎます!
【実体験】専門学校を3ヶ月で中退。学費と時間をドブに捨てた過去
私がここまで「Webをスクールで効率よく学べ」と強調するのには、実は私自身の苦い失敗経験があるからです。
私は高校卒業後、大きな期待を胸にデザインの専門学校に入学しました。しかし、そこで待っていたのは、現場では使わない古い理論の講義と、高額な学費を払うためのアルバイトに追われる日々でした。
「ここで2年かけて学ぶことが、本当にプロへの近道なのか?」
疑問に耐えきれず、私はわずか3ヶ月で中退しました。あの時無駄にした120万(入学金と前期分授業料)と時間は、今思い出しても「もっと賢い選択ができたはずだ」と後悔しかありません。
今の時代、私のような遠回りをする必要はありません。
プロの現役デザイナーから直接、短期間で「現場で今使われているスキル」を学べるデザインスクールという選択肢があるからです。
同じ金額を払うなら、私は間違いなく専門学校ではなく、実績のあるスクールに投資します。
過去の自分にアドバイスできるなら、迷わずこう言います。
「無駄なプライドや古い常識は捨てて、今すぐ最短ルートのスクールへ行け!」と。
専門学校が悪いわけでなく、私がお金と時間を無駄にしたくないと思ったからです。
Webを後から始めても「グラフィックの力」は絶対に無駄にならない
「Webがおすすめなら、グラフィックは学ばなくていいの?」と思うかもしれませんが、それは違います。ここで伝えたいのは、「学ぶ順番」の話です。
グラフィックデザインで培われるスキルは、Webの世界でも「圧倒的な武器」になります。
- 配色の感覚: 画面越しでも伝わる、洗練された色の組み合わせ。
- レイアウトの黄金律: ユーザーの視線を無意識に誘導する配置の技術。
- タイポグラフィの基礎: 文字一つでブランドの信頼感を変える力。
これらは、Webデザイナーが「素人っぽさ」を脱却するために不可欠な要素です。
お店をオープンするクライアントを想像してみてください。彼らは「ホームページ」も欲しいし、同時に「ショップカード」や「ロゴ」も欲しがっています。
Webデザインを極めたあと、グラフィックの知識を足すことで、「集客からブランディングまで一気通貫で任せられるデザイナー」になれます。これこそが、AIに代替されない最強のポジションです。
まとめ:需要と学びやすさで「Web」から。余裕ができたら「グラフィック」で最強へ
25年間、専門学校中退から広告代理店、グラフィック、そしてWebと渡り歩いてきた私の結論はこれです。
- まずWebデザインで「自立」する
案件が多く、働き方の自由度が高いWebで、まずはデザイナーとして食べていけるスキルを身につける。 - グラフィックで「差別化」する
デザインの本質的な美しさを学び、他のWebデザイナーと一線を画す表現力を手に入れる。
完璧な選択肢を求めて立ち止まるより、まずは需要の多いWebから第一歩を踏み出しましょう。
今は学べる環境がたくさんあります。あなたの人生を変える第一歩を、今日から始めませんか?
グラフィックとWeb、それぞれの違いはイメージできたでしょうか? もし「将来的な需要や稼ぎやすさ」を優先して選ぶなら、私は間違いなくWebデザインをおすすめしています。
方向性が決まったら、次に気になるのが「何を使って作ればいいの?」という道具の話。プロが現場で実際に使っている、最初に揃えるべきツールをこちらでまとめました!
スクエアワークス中の人です。
- デザイナー歴25年(グラフィック・Web)
- 現役デザインスクール講師
- 会社員時代部署のトップ、採用立場経験あり
高校卒業 → 専門学校3ヶ月で中退(ほぼ行ってない)→ 運良く広告代理店の制作部に入社 → グラフィックデザイナーとしてフリーランスになる → Webデザインを学ぶ → 現在:グラフィック・Webデザイナーフリーランス兼スクール講師

