デザイナーを目指して失敗する3つの落とし穴と注意点

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「デザイナーになりたいけど、失敗して遠回りするのは嫌だ」
「未経験でも挑戦できるのかな?注意点を知っておきたい」

これからデザイナーを目指す方の多くが、このような不安を抱えています。SNSやYouTubeを見れば情報はあふれていますが、その分「正しい学び方」や「実際の失敗談」が見えにくいのも事実です。

私はデザイナー歴25年、現役デザインスクールの講師として数多くの未経験者を指導してきました。その中で「みんな同じところでつまずく」という共通点があります。逆に言えば、その 失敗パターンと注意点を知っていれば、未経験者でも安心してキャリアを進められる のです。

この記事では、多くの人が実際に陥ってしまう「デザイナーの失敗パターン3つ」と「それを回避する具体的な対策」を紹介します。

中の人
中の人

私も仕事で一人前にデザインできるようになるまで2年かかりました。私のように遠回りする必要はありません!失敗しないためには何が必要かお伝えします。

落とし穴1:デザイナー未経験者がやりがちな学習の失敗と注意点

よくある独学の落とし穴

未経験者に一番多いのが「とりあえず独学で学んでみる」というスタートです。もちろん独学は悪いことではないし、やってみないと自分に合ってるかどうかもわかりません。独学だけでデザイナーになる!という目標は、やり方を誤ると高確率で失敗します。

  • YouTubeやブログをつまみ食い → 基礎が抜け落ちる
  • PhotoshopやIllustratorの操作だけ覚えて「デザインの原則」を理解できない
  • 学習範囲が分からず、必要以上に遠回り

私の受講生Bさん(30代)は、半年間独学でPhotoshopを学びました。チュートリアル一通りこなして「使える気分」になっていましたが、実際に課題を作ってみると…手が止まりました。ツールの基礎をチュートリアル見ながら使えるようになっただけで、テキスト原稿からデザインをするということが出来なかったのです。結局スクールに入り直すことになりました。

半年の努力が「遠回り」になってしまった典型例です。

なぜ独学だと失敗しやすいのか?

  1. 学習範囲が不明確
    デザインは「見た目を作る」だけではなく、配色・レイアウト・タイポグラフィ・UXと幅広い知識が必要です。独学では「どこまで学べばよいか」が分からず、穴だらけになります。
  2. プロのデザイナーのフィードバックがない
    自分の作品を客観的に評価してもらえないと、どこを直せば良いのか分からず成長が止まります。
  3. モチベーションが続かない
    未経験者は成果が見えるまで時間がかかるため、一人ではモチベーションが続かず挫折しやすいのです。

未経験から失敗を避ける学習法

  • 最初の3ヶ月は 体系的な教材やスクール で学ぶ
  • フィードバック環境 を必ず確保する(講師やコミュニティ)
  • 学習ロードマップ を立てる(例:基礎→模写→課題制作→ポートフォリオ)

独学が悪いのではなく、知識がないまま「独学だけ」で進めると危険。基礎だけは体系的に学び、応用を独学で補う形がベストです。

中の人
中の人

今は無料で学べるサイトやYouTubeもたくさんあります。でも学習の順番を間違えると遠回りになるので、体系的に学びましょう。

落とし穴2:キャリア設計を曖昧にしたデザイナーの失敗と注意点

目標が曖昧なまま学習するとどうなるか

「とにかくデザイナーになりたい」という漠然とした目標で動き始める人も少なくありません。ですが、この姿勢は高確率で失敗します。

  • Webデザインとグラフィックデザインの違いがわからず、同時に学んで迷子になる
  • 就職、副業、フリーランスの違いを意識していない
  • 将来の収入や働き方を考えず、学習の方向性がブレる

キャリア設計を怠った人の失敗談

Dさん(20代後半)は「デザイナーになれれば何でもいい」と考えてSNSで見かけた高額な自主学習動画セットを購入して学習スタート。1年後、Webデザインでもグラフィックデザインも中途半端なスキルで、「結局自分が何をしたいのか分からない」という状態に。就職活動もうまくいかず、スクールを探すところから再スタートを余儀なくされました。

未経験でもできるキャリア設計のステップ

  • Webかグラフィック、どちらを軸にするかを選ぶ
  • 働き方 をイメージする(就職/副業/フリー)
  • 目標年収 を決めて必要スキルを逆算する
  • 半年ごとに見直し、方向修正する

キャリア設計は「未来の自分を助ける地図」です。目標が曖昧だと努力が空回りする一方で、明確に描ければ短期間で成長できます。

中の人
中の人

Webデザインとグラフィックデザインは学び方が違うので、そこは最初にしっかり決めてから学習しましょう。ちなみに私はグラフィックデザイン→Webデザインの順で学びました。

落とし穴3:ポートフォリオ制作で陥る失敗と注意点

未経験者がやりがちなポートフォリオの失敗例

就職や案件獲得に欠かせない「ポートフォリオ」。ここで多くの未経験デザイナーが失敗します。

  • 練習(トレース)作品をそのまま掲載してしまう
  • 作品数だけ多く、中身は薄い
  • デザインの「見た目」ばかりで、制作意図や実用性の説明がない

受講生Cさん(20代)は他スクールで学んだ後、20点以上の作品を載せたポートフォリオを提出しました。しかし採用担当者から返ってきたのは「数はいらない、質を見せて」という厳しい指摘。
ポートフォリオの何が悪かったのかわからず、助けを求めてレッスン受講。ポートフォリオを見せていただき、アドバイスさせていただきました。そこで5点に絞り、企画意図やターゲット設定を丁寧に書き直した結果、採用に結びつきました。

企業が本当に見ているチェックポイント

企業の採用担当者は「作品の見た目」だけを見ているわけではありません。

  1. 問題解決能力:「誰のどんな課題を解決するデザインか」
  2. 制作プロセスの論理性:リサーチ → ワイヤーフレーム → デザイン → 改善
  3. 実務で使えるレベルか:再現性や応用力

ポートフォリオは単なる「きれいな作品集」ではなく、「実際の仕事に役立つかどうか」が判断基準です。

採用につながるポートフォリオの作り方

  • 5〜8点に厳選し、質を高める
  • 各作品に 制作意図・ターゲット・工夫した点 を必ず記載
  • 架空クライアントを設定して「実務風」に仕上げる

Webデザイン業界では即戦力が求められます。「数より質」「見た目よりプロセス」が採用されるポイントです。

中の人
中の人

意外とテキストの課題そのまま載せたり、誰かのデザインをトレースしたものをポートフォリオに載せる方がいますがNG行為なのでやめましょう。

まとめ:デザイナー未経験者が失敗を避けるために今日からできること

この記事で紹介した デザイナーの失敗パターンと注意点 は、未経験者が特につまずきやすい3つです。

  1. 学習方法の失敗:「独学だけで何とかしよう」と思ってしまう
  2. キャリア設計の失敗:基礎知識がなく目標が曖昧なまま動き出す
  3. ポートフォリオの失敗:量重視で質やプロセスが見えない

これらは事前に知っていれば必ず回避できます。

今日からできること

  1. 自分の学習法を見直す、体系化する
  2. 働き方をイメージする
  3. ポートフォリオを「質重視」に整える
中の人
中の人

未経験者はまずWebかグラフィックかを選んで、どう学んでいくかを体系化してイメージに落とし込んでいきましょう。

次のステップ

「失敗を避けたい」という不安は、知識と準備で解消できます。今日から一歩踏み出して、後悔しないキャリアを築きましょう。